アンタとオレの関係
コイツ誰!?
ただいまの時刻は、7:40。
俺たち3人はいつもよりちょっと早目に遼を迎えに来た。
チャイムを鳴らして待つこと数秒。
黒目黒髪の俺より低い位置にある綺麗な顔が出てくるかと思いきや、比較的背の高い俺よりも、さらに高い位置にある銀髪が出てきた。
コイツ………帰ってきてたのか。
って、遼! 無事なのか!?
「あー…お前らか。遼はまだ準備中だ」
昨日のことは、会計と後から帰ってきた会長から聞いた。
あんなことがあったってのに、なんて最悪なタイミングでコイツは帰ってくるんだ!!
「遼に、手出してないよね?」
声を低くして問う和巴。
「さァな」
『っテメェ!!』
一触即発。まさにそんな時。
「ゆーしー?健ちゃんたち来たん?」
部屋の奥から響く、暢気そうな遼の声。
って! 【ゆーし】だぁ!?
昨日は俺たちがずっと遼と一緒にいたんだから、遼とこいつが会ってからの時間はたったの数時間…のはず。
仲良くなりすぎだろーが!!
「んー来てるー。ってか遼まだー?」
お前はお前でキャラ違くねェ?
俺の記憶では、無口・無関心・不愛想の三拍子揃った奴だったハズなんスけど。。
訝しげな顔をする俺たちに、目の前の銀髪は最大にして最強、最凶の爆弾を投下した。
「俺、遼の犬だから。これから一緒に行動することになると思うから、ヨロシク」
犬って………………………SM?
その後「お待たせ〜」と出てきた遼に、事の真相を問う。
すると、奴はニッコリ笑って
「前に言った、夾から逃げるときにバイクで助けてくれた人だよ」
この学園にいた〜♪ と宣った。
……………マジでか。
そして、この面子で朝飯食って登校したわけだが………まぁ、食堂でも登校途中の道でも注目の的だった。
………いつも以上に疲れましたよ、俺は。
◆◇
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