アンタとオレの関係
猛獣=わんこ -01
朝日の眩しさに目が覚めた。
俺は、ベッドではない暖かいものの上で寝ていたようだ。
暖かい……もの…?
しかも微妙に動くぞ、コレ!
ソレが何かを確認するため、起きあがろうとして失敗した。
Σ背中が固定されてる!!
ちょっと、俺どうなってんの!?
「ん…………りょ、う?」
あれ? この声……
ふと頭の方を見上げると、見知った顔が見えた。
「おはよ、遼」
掠れた声で朝の挨拶。
相変わらず男前だなぁ。
『おはよ、ゆーし。』
まだ時刻は朝の5:00。
お前には聞きたいことがたーっぷりあるんだ。
それから学校に行く準備を始めなきゃいけない7:30まで、俺たちはベッドでゴロゴロしながらいろんな話をすることにした。
なんで、有志がここにいるのか。
なんでこの一月近く、連絡が取れなかったのか。
今何年生なのか。
主に、俺が聞いて有志が答えた。
『じゃあ何。教室の俺の後ろの席ってお前だったの?』
「そういうことになるね。だけど、遼と同じ学校で同じクラスで席も前後で、極めつけに同室だなんて夢みたい」
『はは、確かにそうだね。俺ら、お互いの歳も知らなかったのにな』
その後は、有志が俺にいろいろ聞いてきた。
なんでこの学園に転入してきたのか。
この学園での友人は誰か。
………夾に会ったか。
最後の質問に頷くと、有志はため息をついた。
「やっぱ会っちゃったかぁ…」
『ハイ、会っちゃいました……』
二人でため息。
そして、しばらくの沈黙。
不意に、ゆーしが口を開いた。
「ねぇ、遼。まだ時間あるよね?」
『うーん、あと1時間弱あるね』
風呂でも入るんかな?
「俺、遼欠乏症なんだケド。触ってい?」
あー、なるほど。
『お前なら、いいよ』
昨日のことがあるからまだちょっと怖いけど。
俺も、お前に触られたい。
◆◇
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!