アンタとオレの関係
-02 SIDE?
『遼』
早く悪夢から解放させようと、彼の名前を呼ぶ。
早く、いつもの笑顔を俺に見せて。
名を呼びかけながら、俺はベッドに上がって、彼に覆い被さるような体勢になった。
『遼。起きてよ、遼』
何度目かの呼びかけにやっと目を開けた遼は、俺の姿を捕らえたらしい。
その両手が伸びてきた。
この動作をするときの遼は、甘えたモードに入っているときだ。
嬉しくなって俺も遼に近づく。
久々のスキンシップに胸が高鳴った。
1ヵ月近く触っていなかったんだし、今日はいつもよりたくさん触れていいかな。
そんな期待をしたのに。
次の瞬間には寝息が聞こえた。
………この体勢で寝られると、ちょっと辛いのデスガ。
頭からガッシリ抱え込まれて動こうにも動けない。
身体を浮かせた状態は辛いし、かといって俺が体重をかけると遼が潰れそうなので、とりあえず身体の上下を入れ替えた。
都合、遼と俺の身体が密着するわけで。
さっきとは別の意味で辛くなった。
ある意味拷問だよ、コレ。
………まぁ、カワイイからいいか。
必死に自分を鎮めながら、俺は、目を閉じた。
◆◇
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