アンタとオレの関係
来訪者 -01
その後、俺は親衛隊の幹部3人に部屋まで送ってもらった。
若葉先輩とは面識あるんだけど、あとの2人はハジメマシテ。
大沢結城先輩と丸川純先輩。
二人とも華奢な体格だからわからなかったけど、身長は意外と高い。(といっても俺よりは小さいケド)
今回のことで、先輩方を走らせてしまったことを詫びると、3人は笑ってくれた。
「気にすることなんてぜーんぜんないよ!」
「そもそも、そのための親衛隊ですから」
「遼さまが無事で良かった」
その後も3人とはたわいない話をした。
3人は今日、俺の身にふりかかったことについては一切聞いてはこなかった。
…………気を使ってくれているんだろうな。
そう考えたら、なんでここまでしてくれるんだろうかと思いはじめた。
聞いてみたいが、今はちょっと時期じゃない気がする。
そのまま、俺の部屋の前で3人にお礼を言ってから別れた。
部屋に入った俺は、そのまま個室の片方に行き、簡単に着替えを済ませてベッドにダイブした。
結構、精神的にキていたようだ。
身体が震えている。
生徒会室にいる時は天敵の夾と変態会長がいたし、和巴と健ちゃんが来てくれたときも、結局2人といる時間なんてほとんどなかった。
つまり、ずっと緊張している状態だったんだ。
自分のテリトリーに帰ってきたことで、緊張が解けたのだろう。
今日の午前中に起きたことを考える余裕ができた。
……………けど。
俺…………レイプされそうになった?
それも、同性に。
なんだか、悔しくて悔しくてたまらない。
たとえ薬を使われていたとしても、相手が複数人であったとしても、男である自分が同じ男に簡単に喘がされていた事実は変わらない。
情けないやら悔しいやら悲しいやら、いろんな感情がごっちゃになって、胸が痛くなった。
胸のあたりの服をギュッと掴んで、身体を丸めてベッドにもぐる。
自分で自分を目茶苦茶にしたくなった。
この感情をどうしたらいいのか、よくわからない。
そんな時、部屋のチャイムが鳴った。
健ちゃんがカバン持ってきてくれるって言ってたし、それかな?
だったら開けなくちゃ。
相手も確認せずに開いたドアの向こう、立っていたのは蒼太だった。
◆◇
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