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アンタとオレの関係
安心した

夾を押し退けようとしたところですごい音を立ててドアが開いた。


そこからなだれ込んできたのは、和巴ちゃん、健ちゃん、葵先輩、若葉先輩、と親衛隊の人2人。


全力疾走したのだろうか。


全員、肩で息をしている。



ふと、今の自分の状況を思い出して顔が赤くなった。



こんなに広い室内でここまで密着していることの不自然さを、やっと客観視できたのだ。


手、離してくれないかなぁ。



その時。

「なにを、なさっているのかご説明願えませんか? 天王院先輩」


和巴さまの恐ろしい声。


ついさきほどまで真っ赤だったであろう顔から血の気が引いていくのがわかる。


和巴と夾が何かを言い争っているのはわかるのだが、友人の姿を見てどこか安心してしまった俺は、一刻も早くくつろげるところに行きたくなった。



遼を離せだのお前らに指示されなければならない覚えはないだのと言い争っている中、俺は夾の注意を引くべく、そのブレザーの襟を引っ張った。



途端、驚いた顔をしてこちらを向く夾。
その顔はなぜか、赤い。


「なんだ? 遼?」


『えっと、今日、いろいろあって疲れちゃったから、俺、自室に戻りたいんですケド』


言外にいい加減解放してくれと伝える。


その瞬間、夾の表情が厳しいものになった。


え、ダメとか言わないよな?



「わかった。だが、生徒会補佐とグレーの頭のと、遼の親衛隊隊長は残れ。話がある。後のやつは遼を送っていってほしい」


予想外の指示。


ってか、生徒会補佐って……もしかして和巴ちゃん???


きょとん、としてる俺を見て、健が言った。


「カバンは後で持っていってやるから」





……………っ! 健ちゃん、やっさしー!!!

持つべきものは友だね!!



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