アンタとオレの関係 -03 人の話し声が聞こえる。 動こうとして、やけに体が重いことに気づいた。 自分が置かれている状況が理解できなくて、目を開く。 「お、目ぇ覚めた? 遼チャン」 「うっわ、初めて近くで見るけどすげぇ美人」 「寝顔も良かったけど、やっぱり起きてるときのがいいな」 「メガネ外すと、キツさがなくなってますますかわいいね」 「なぁ……俺そろそろ始めたいんだけど」 入ったことのない教室の床に寝かされているようだ。 ここは……茶道室? 下は畳だ。 目の前には知らない男が5人。ネクタイの色からして、2年生だ。 しかし、体が動かない。 「あ、動こうとしてもムダだよ遼チャン。薬盛っちゃったから」 『……は?』 「理解できてないみたいだね。でも大丈夫。俺たちは遼チャンを気持ちよくするだけだから」 さあ始めようか、と、男たちが近寄ってきた。 ……………俺、ピンチ? ◆◇ [戻る] |