アンタとオレの関係 -02 そうしてやってきた食堂のドアの前。 今まで騒がしくしてた前を行く奴らが急に静かになった。 まぁ、気持ちはわからなくもない。 いくら今期の生徒会が「食堂では騒ぐな」と言っていても、否応なしに視線は集まってくる。 その現実を思い出して躊躇してんだろう。 あんなに転入生の話題で盛り上がっていたやつらが、一歩も前に進むそぶりを見せないのだから。 だが、ここでグズグズしていてもどうしようもない。 誰も先へ行かないのならと、俺は食堂のドアに手をかけた。 思い切り開いたドアの向こうから、人が倒れてきた。 とっさに受け止めて、その身長に反した軽さに驚く。 怪我はないかと問おうと、その顔を覗きこんで………… 俺の時が止まった。 何故、ここにいるんだ。 この半年の間ずっと、探し求め続けていた人が、そこにいた。 綺麗なその目を見開いて、俺を見上げている。 だが、次の瞬間にはその存在は…… 腕の中から消えていた。 何か叫んでいたようにも思うが、俺はそれどころではない。 やっと見つけた。 もう、逃がさない。 だから、先にこいつらに釘をさしておこうか。 『あいつは、俺のものだ』 ◆◇ [戻る] |