アンタとオレの関係 SIDE 夾 -01 今日の夕飯は生徒会役員全員で食堂に行くことに決まった。 なんでも、転入生の品定めのためだとか。 会長であり、かつ俺の従兄弟にあたる裕行の一存で決まった。 宮古と俺以外の役員は、転入生にかなり期待しているらしい。 さっきから、「クールビューティー」らしいだとかなんとか、話題は転入生のことばかりだ。 その転入生とやらが「クールビューティー」だった場合、そいつは十中八九こいつらの中の誰かに喰われるだろう。 …………アホらし。 要は、見目麗しけりゃ誰でもいいってことだろ? 確かに俺も、少し前だったら前の集団の話の輪に入っていたが、今は違う。 俺の心にいるのは、 探し続けているのは、 求めているのは、 一人だけ。 転入生の話題に入る気が全く起きない俺は、俺同様、転入生になど興味がないであろう宮古の側で黙々と歩いていた。 ……はずなのに。 「ねぇ、夾? 転入生、イイコだといいね」 ……………は? 「僕、よく働く子がいいなー。」 ああ。こいつは働き手がほしいワケね。 納得。 「ほーんと、仕事しない君たちの代わりが欲しいよ」 …………返す言葉もございません。 ◆◇ [戻る] |