アンタとオレの関係 それから3週間 梅原恵の衝撃事実を聞いてから3週間。 俺は、日々疲れる生活をしています。 「遼くーんvvV ドコー?」 そう言いながら遠ざかる人影。 因みに俺は、蒼太と一緒に植え込みの陰に潜んでいます。 『行っ……た?』 「うん。今日も凄いねー梅原くん」 『あー……なんかもう、あそこまで行くと怖いっていうか』 「ね。そんなに遼くんと仲良くなりたいなら、普通に友だちになればいいのに……」 『さて。教室に戻るか』 「い、今……スルーされたι」 これがここ3週間の俺の日常だったりする。 因みに、あんなに寄ってきていたガタイの良い奴らは、新聞部の報道以後ナリを潜め、代わりにかわいらしい奴ら(男にかわいいってなんだι)が声を掛けてくるようになった。 その件の新聞部は、生徒会からの制裁により、部費が3割カットになったらしい。 その理由としては、「確証がないままに事実とは異なる大げさな記事を書き、生徒を惑わしたため」。 そんなことで部費3割カット。え、えげつねぇ………。 そんなわけで新聞部に追われることはなかったものの。 生徒たちはうるさかった。 特に、俺の親衛隊の中でも「過激派」と和巴ちゃんが名付けた人たちは凄かった。 なんで梅原恵なんだ、とか。 やっぱり遼さまはタチなんですね、とか。 梅原恵なんてやめて僕にしてくれ、とか。 はっきり言って恐怖だった。 いくら可愛い顔をしていても、所詮は男。 たとえ俺の立ち位置がタチだとしても、肌を合わせるときに使うところはオンナノコとは違う、アソコなワケで。 いくら自分より小さいとはいえ、所詮は男。 力はそれなりにあるし、高い声も、いささか無理がある。 そんな不自然な奴らが集団で来たら、俺だって全力で逃げたくなる。 しかも、そんな奴らなんぞ関係なしに、梅原恵も迫ってくる。 はっきりいって恐怖の日々だ。 そんなことを考えて身震いしていたら。 「遼くん、見っけ!!」 俺が凍り付いたのは、いうまでもない。 ◆◇ [戻る] |