アンタとオレの関係
朝だそうですよー
翌朝。俺は6:30に起こされました。
眠い目を擦りながら本日の予定を見る。
〈本日の予定〉
7:00 起床
9:00 ホテル前に集合・出発
10:00 遊園地着
15:00 遊園地の広場集合
15:30 出発
18:30 学園到着
予定起床時刻より、30分も早い。
だが、それを俺を起こした奴に言う気はない。
「遼、早く仕度しろよー」
『…………………………』
なんだってアイツは平気そうなツラしてられるんだ!!
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「じゃあ、みんな揃ったかな?」
「「「はーい!」」」
「それじゃ出発」
その場には生徒会と教師陣、風紀委員とボランティアで集まった面々がいた。
総勢50人ってところだ。
………うち半数が教員だけど。
今から何をやるかと言うと、昨夜の肝試しの仕掛けの回収。
だから、今朝は30分早く起きたんだとか。
俺は、夾とウチのクラスの担任の中山先生の2人と、俺たちが昨日通ったコースの回収作業をする。
会長には「清々しい朝の散歩気分で行っておいでv」なんて言われたケド。
この道でこの面子。
全く清々しくない。
俺の半歩ほど前を歩く夾と中山先生は、さっきからずっと話をしている。
因みに俺の右手は夾の左手にしっかりと繋がれていたり。
ふと、先生が不思議そうにその繋がれた手を見た。
『………なんでしょうか』
「いや、仲がいいなと思いましてね」
仲が良いとかじゃなくて、気づいたらこの状態だったんデス。
「遼、こうしてないと逃げちゃいそうで」
よ、余計なことを言うなよバカ夾!
「え、なんで佐倉くんが逃げちゃうんですか?」
驚いたような先生の顔。
「昨日、肝試しがこの道ムガッ」
俺が大慌てで夾の口を押さえたために、夾は最後まで言えなかった。
のに。
「あー、佐倉くん、怖いの苦手なんですね」
くそぅ。時代遅れの瓶底眼鏡のくせに。
意外と可愛いなぁなんていう先生に軽く殺意が芽生えたり。………芽生えなかったり。
「あ、見えてきた」
夾の言葉通り、昨晩の祠が見えてきた。
と同時に恐怖もカムバック。
俺は夾の手を振り払って、先生の後ろにダッシュ。っていうか一歩で移動。
そんな俺の行動を見て先生が一言。
「なんか………本能で危険を察知して逃げる野生動物みたいですね」
おーおーおー、もうなんとでも言ってくれ。
◆◇
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