アンタとオレの関係
限界が近い(※)
平気そうな顔をしていたけれど。
遼がその背中を俺の胸に預けてきたら限界なんて一気にきてしまった。
なんなんだ、この甘えたは。
たまらなくなって、手を遼の腹の前に回し、そこで組む。
遼の身体が緊張したのがわかった。
そりゃそうだ。そんな、少し手を下に動かしただけで触れそうな場所。
遼の耳元で、わざと声を低くして囁く。
『お前…………俺のこと、誘ってんの?』
「!」
その途端、遼の身体が震えた。
あー、たまらない。
気づいたときには遼を抱きしめ、勃ちあがったモノを遼の腰におしつけていた。
「お…まえ//////」
『ああ、勃ってる』
「……じゃねぇだろ」
じゃあ、それ以外に何を言えと?
こうやって、遼を抱きしめてるだけで、匂いを嗅いでるだけで、その先を考えてしまう。
自分を、追いつめてしまう。
『遼………りょ、う…俺、ヤバいかも……』
予想以上に掠れた声が出て。
自分はどれだけ限界に近いのだろうと笑えてくる。いや、笑うような余裕はないんだけど。
遼を抱きしめる腕に力を入れ、その肩に顔を埋めながらも、腰に押しつけているモノが育っていく感覚に襲われる。
ふと見れば、遼の耳も赤い。
………なぁ、お前も感じてくれてんの?
思わず、遼の耳を甘噛みした。
「ぁん!」
っ!やべぇ………。
今の、腰にキた。知らず、遼の腰により強く腰を擦りつけてしまう。
が、遼はそれどころじゃないらしい。
その反応が可愛くて、たまらなくなって、今度は耳の中に舌を入れてみた。
「や…ぁ!ゃ、めろ…よ、きょ、ぅ…」
っ!!反則、だっ!その声は……。
止まらなくなる。
「や…められない。………遼」
『ひぅっ!!も、ホント無理!っていうかなんなのお前!そのエロボイス!!』
【なんなの】って………
「…………は?」
お前は、この行為を多少なりとも受け入れていて、俺の気持ちも知って……って!
「遼、お前………………ハァ、そっか、そうだよな」
お前は転入生だから、同性愛に偏見がないかどうか確かめることから始めないといけないんだった。
…………学園内じゃ有名な【天王院夾が半年前にセフレ全員と切った】なんて話も知らないだろうし。
……………迂闊だった。
先を急ぎ過ぎた自分の行動に反省しながらも。
でも、男なら、好きな奴の裸を目の前にして堪えるものじゃないだろう?禁欲生活でちょっとおかしくなったか、俺?
だなんて考えていたら。
『そっか!そーゆーことか!』
遼が妙に晴れ晴れとした顔で叫んだ。
◆◇
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