アンタとオレの関係
ある意味拷問 -01
さて、困った。
目の前には俺の袖を掴み、目を潤ませ、俺を見上げ続ける遼。
「ねぇ………ダメ?」
なぜだろうか?
『駄目…だろう』
さっきから遼の台詞がベッドへの誘い文句にしか聞こえない。
「どうしても?」
『……どうしても』
何がどうあろうとも。
「お…お願い………」
そ、そう来たか……。
惚れてる相手の【お願い】ほど強いものはない。
だが。しかし。
「お願いだから一緒にお風呂入ってよ〜」
お前と一緒に入ったら俺のアレが絶対に元気になるんだって〜ι
『なんでそんなに一緒に入りたいの…ι』
「わら…わない?」
今は笑えるような精神状態じゃありませんが。
『ああ』
「こ…わいんだよιお風呂に一人で入るのが!」
『…………普段はどうしてんだ?』
まさか明神と、ってわけじゃないだろうな。
「ふ、普段は平気だよ!今日は……ほら…」
『肝試しの後だから?』
(コクリ)
ヤベっかわいっ!!
「だから…なぁ、良いだろ?」
いやいや、良くはありませんよ?
『………春山あたり、呼んだら?』
「さっき確認したけど、和巴ちゃんも蒼太もまだ帰ってきてない。健ちゃんに言ったら絶対にバカにされるし。ゆーしはもう入ったって言ってた」
消去法で俺かいι
「それに俺のペアは夾だろ?」
あーもう!
『わかったよ。ご一緒します』
「やたーっ!」
こうして俺は地獄への扉を開いたのでした。
◆◇
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!