アンタとオレの関係
-10
走って走ってゴールした俺たち。
「ハっ……りょ、う…おま、はや…すぎ……」
夾が息切れしてる。
『あ、んな……怖いの………も、ヤダ…』
かく言う俺も息切れ。
いつもだったらあれぐらいの距離を走ったって息切れなんかしない。だけど、今日は恐怖で脈が尋常じゃない。
そんな俺たちのところに人影がさす。
「おっかえりー!!楽しかったでしょ?肝試し♪」
『楽しいわけあるかぁーっ!ま・じ・で!怖かったんだからなっ!!』
企画者と発案者出てこい!
「お前…ちょっとやりすぎ……」
疲れたような夾。ってちょっと待った。
『企画・発案はドチラサマが?』
「お前の目の前で暢気に笑ってる奴」
『お前かあぁっ!!こんのピンク頭っ!』
俺がそう言った瞬間、夾と周りで俺らの会話を聞いていたのだろう奴らが吹き出す。
ピンク頭は目をパチクリ。そして…
「【ピンク頭】って……俺ぇ!?」
『他に誰がいやがる!』
「待って待って!【春一】ってちゃんと名前で呼んでよ遼ちゃんι」
『お前なんて【ピンク頭】で十分だっ!』
「そりゃないよ遼ちゃーん(泣)」
「遼の怒りはごもっともだ。今年のはちょっと悪趣味だったぞ春一?特に最後のとか(小声)」
「……最後の?」
「バカっ声がデカい!まだ出発してないやつもいるんだから……」
「ぁあ!?それで思い出した!!」
「………なんだよ?」
『キョンキョンと遼ちゃんはソッコーでホテルに戻ってください』
『なんで?』
「道中に何があったーとか話されちゃうと困るから、終わった人はあそこの簡易デスクでチェック済ませてからホテルに戻ってもらってんの」
「………わかったよ。詳しい話は明日聞くからな」
「おうっ!おやすみキョンキョン!」
「お休み」
「おやすみマイラバー遼ちゃん!今宵は俺の夢を見てねv」
「とんだ悪夢だな」
『おやすみなさいピンク頭』
「はーるーいーちー!!」
『…春一センパイ』
こうして俺らはホテルの最上階にある部屋に戻った。
◆◇
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