アンタとオレの関係
-04
『夾は……な…んでそんなに……平気そう、な、の?』
俺の心臓はもうバクバクですが。
「元から苦手じゃないからな」
す、すげぇ……。
夾はカードに懐中電灯を当て、そこに書かれた文字を読み上げた。
「【肝試しクリア券……レベル4】?」
『はい!!?』
【レベル】って何!?だいたい【4】っていいの?悪いの?
「ちょっと待ってろ遼。他のレベルがあるか見てくる」
ぇえ〜!?まだあそこで逆さブラブラしてるヤツのところへ行く気ですか!!?
俺が一人焦っている間にも夾は懐中電灯を持って行こうとする。
って懐中電灯ぅ〜(泣)
『夾っ!暗いのヤダっ』
「ハァ〜ιしょうがねェな。ほれ、持ってろ」
そう言って夾は俺に懐中電灯を渡し、自分は携帯を取り出した。
そして祠の前にしゃがみ込んで何やらガサゴソやっている。
つまり、位置的には
〔祠〕←夾 ヤツ→ ←俺
ということになっている(矢印は顔の向き)。
……………逆さのヤツを見たくないんだけど、夾から目を離すわけにはいかない。
しばらくすると夾が1枚のカードを手に戻ってきた。
「レベル10まであった。ちゃんと取ってきたぜ、遼」
『夾っ!おかえり゛ー!!』
思わず夾に飛びついた。
「…どうした?」
『あ…アイツ!ずっとこっち見てんだもん!』
「……見なきゃいいじゃん」
『そしたら夾の方も見られないじゃん!』
夾が呆れたように黙り込んだ。
◆◇
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!