アンタとオレの関係 -07 鬼ごっこ終了まで30分を切った。 『あと30分!』 「ってか人になかなか会わないよなぁ」 「ここがそれだけ広いんだろ」 「残り時間、何もなければ楽なんだけどね、りょ『ひまーっ!!』…う」 「「「………………ι」」」 あれ?みんな疲れた顔してどしたんだろ? 俺はさっき走ったことで、今絶好調なのです。 「あ、鬼じゃない人発見!」 「永作先輩だー」 ん? 声がした方を見てみれば人が4人。 なんか………体格からして楽しめそうかも! 『ねぇねぇ、一応聞くけど何部?』 「「陸上部です!」」 陸上部キタ―――――っ!! 一人喜ぶ俺。 現役退いてからかなり経つしなぁ、なんて呟く永作先輩。 嫌そうな顔の夾と有志。 「ねぇ天王院?」 「あ?」 「逃げきる自信はある?」 「正直やばそう」 「ここは二手に分かれない?」 「ああ。……遼」 『なーに?』 「明神たちと分かれるぞ」 『ラジャッ』 「………すっごく楽しそうだなι」 『もうわくわくしてるよ!』 じりじりと鬼が近づいてくる。 再び夾の合図で俺たちは二手に分かれた。 だいぶ走っただろうか。 まだ鬼は追ってくる。予想通り、追っ手は2人。 夾がちょっと遅れぎみだ。 「つ…捕まえ、た!」 振り返れば夾の腕を二人がかりで掴み、ハチマキを取ろうとしている。 アレを取られたら余計ややこしいことになる! 俺は引き返した。 ◆◇ [戻る] |