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アンタとオレの関係
-06

俺たちがいる場所は俺たちの背中側から近づいてくる限りは、見つからないんだけど、正面から来る場合、この人数(しかも4人中3人が標準を軽く越えた身長)だと、見つからない方がおかしい。

案の定、向こうも俺らに気づいた。

「おーいたいた!」

「鬼じゃない奴久しぶりー」

「でも……風紀の永作と生徒会の天王院と明神…って手強くねぇ?」

え?俺は…?

「お?あの一人で小さいのはひょっとして転入生の遼チャン!」

………一人で小さくて悪かったな。これでも標準よりも高いんだぞ!!

「え?でもなんか印象違くね?」

「あー眼鏡だ眼鏡!」

そんな会話をしながら8人はこちらに近づいてくる。

俺たち4人は木の根の窪みから出た。

「いいか。せーの、で右に逃げるぞ。後は遼、適当に逃げろ」

俺はお前に着いて行く、と夾が小声で言う。

返事はしない。してしまったら、いつ逃げるかたぶんバレるし。

「いくぞ…せーの!」

一斉に俺たちは走り出した。

もちろん後ろからは8人分の足音。

そして先頭を走るのはもちろん俺。

走るのは大好きだ。自分が常人よりも脚力があることもわかっている。

あくまで目算だけど、俺たち4人は全員身長に比べてウェイトが少ない。

それに比べ、

「行けー!!ラグビー部ー!」
「「「おー!」」」

と言ってる後ろの奴らはウェイトがありそうだ。………全て筋肉だろうケドι

こちらのほうがウェイトが軽いならばここは段差の多い場所を選んで逃げればいい。

それと、相手がラグビー部ならばタックルだけは避けたいのでジグザグに走るべきだ。

俺は走るスピードを少し落として3人にそのことを耳打ちした。

3人は頷いてくれた。

それを確認した俺は再び先頭に一気に出る。

そして、午前中の自由散策で夾と見て回った時に見つけた段差の多い箇所に突っ込んでいく。











ラグビー部から逃げること数分。


静かな後方を振り返った俺は、追っ手がいないことに気づき、足を止めた。

5mほど後ろにいた3人も俺が足を止めたことに気づき、歩いて俺のところまで来る。


『諦めたのかな?』

「た…ぶん、な」

息の整わない3人。いや、俺もちょっと苦しいケド。

「遼…は、足…速い、な」

さすがの俺もあの道はちょっとキツかったわーと苦笑いする元陸上部。

「遼…それでも…セーブ…してた、でしょ?」

やっぱり有志はわかってるんだなぁ。

『いやほとんどしてないよ?』

「「全力…じゃないん、かい!!」」

あははは……、なんか怒られた?



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あきゅろす。
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