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恋愛小説
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第1話 幼なじみ

嶋田 悠太と桜井 梨奈は同じ病院で生まれ、近所でもあり、幼なじみとして育ってきた。中学2年生の春、1学期が始まった。「ゆうちゃん、今年は違うクラスだね。去年は一緒だったのに…。」梨奈が悲しそうに言う。「そうだな。今年も一緒だったら良かったな。でも、家近いからいつでも会えるじゃん!」悠太は、悲しそうな梨奈をはげます。「ゆうちゃんは高校生になったら、なにしたい?」「俺は…。まぁ高校に入ってバスケしたいな。」悠太と梨奈は、この三戸(みと)中学校のバスケットボール部である。小学校の頃からバスケを始めて、よく学校帰りに梨奈とバスケをしていた。「私も!ゆうちゃん、絶対一緒の高校に入ろうね。」「ああ。一緒に入ろう。」「約束だよ!」こうして2人は同じ高校に入る約束をした。悠太が家に帰った時、一本の電話がはいった。父親がペコペコと頭を下げながら、電話をしている。「あっ、はい。わかりました。失礼します。」どうやら話がついたようだ。父が深刻な顔で近づいてくる。「父さん。顔色悪くして、どうしたの?」「仕事の都合で引っ越すことになった…。出発は明日の早朝だ。用があるなら、今のうちにすませておいてくれ。」父親は、この言葉を言うのには荷が重すぎた。なぜなら、悠太と梨奈が仲良くしているのを知っていたからだ。「そんな…!いきなり、引っ越しだなんて…。嘘だろ?」悠太は思わず涙があふれた。「言おう。今日が最後にならないように。」カチャッ!ピッピッ!そして梨奈に待ち合わせの電話をした。

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あきゅろす。
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