COLORFAST DAYS
複雑なemotion
「紫温はアレだよな……“モテる男は辛い”ってやつだな!早川先生の遺伝子、バッチリ遺伝してんじゃん!!」

小さく笑う響を横目に、俺は窓の外のイチョウの木を眺めていた。





……もうすぐこの葉っぱも黄色に変わる。俺の気持ちもいつか、こんな風に変わってしまうのだろうか。諦めてしまう前に、何とかして伝えなければ。





「何、黄昏てんの?」

「……別に。」

「分かった!“恋患い”だ!!」

「……うるせー。」










響は「……ま、お互い頑張ろうぜ」と言って、俺の肩をポンと叩いた。その時、丁度帰りのSHを告げるチャイムが鳴り、俺達はそれぞれの教室へと歩いて行った。

教室に入る前にふと階段の所に目をやると、レオと茉莉が上ってくるのが見えた。茉莉が目の辺りを擦っていて、レオが必死に何かを言っている。





……やっぱり、茉莉に何かあったんだ。そう思ったけど、担任の呼ぶ声がしたので二人には何も言わずに教室に入った。





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あきゅろす。
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