COLORFAST DAYS
世の中謎だらけ
「……茉莉、もしかして怒ってる?」



俺が尋ねると、茉莉は「別に…」と淡白に言って、レオを連れて何処かに行ってしまった。(おいおい、一人だけ残されると気まずいんだけど…)

クラスメイトの質問攻めに合うことが予想出来たので、俺は1組へ逃げることにしてそそくさと教室を出て行った。










「──あれ、紫温がおいらに会いに来るなんて珍しいね?やっぱおいらのことが恋しくなったんだ?」

「違ぇよ馬鹿。俺はお前の彼女か何かかよ?」



コツンと額を小突いてやると、何故か女子から叫び声が上がった。普通、叫ぶのは響だと思うんだけど。全く理解が出来ないので、クスクス笑う響を連れて廊下に出た。





「……紫温は鈍感だなぁ?ていうか、興味がないだけか。」

分かっているなら笑わないで欲しい。そう言おうと思って視線を送ると、響が「はいはい、すいませんでした!」と言ったので、俺は無言のまま窓際の壁にもたれた。










……さっきの茉莉のことといい、叫ぶ女子達といい、世の中分からないことだらけだ。

父さんも言っていたけど、「モテるのも案外大変」だと思う。俺はバレンタインに64個もチョコは要らない(父さんのチョコ獲得最高記録らしい)し、そんなに食ったら糖尿病への道が開かれてしまうと思う。

想像すると、思わず背筋がゾッとした。





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