COLORFAST DAYS
掲示板の前で
──学校に着いた俺は、母さんと別れてクラス分けの掲示を見に行った。

自分のクラスは何処かとキョロキョロ探していると、後ろからバシッと背中を叩かれた。





……多分、あいつだ。















「紫温、おはよっ!お前は7組だったぞー。英語科は7組なんだとさ。因みにおいらは1組だから!端と端だなんて寂しいーっ!!」



「響……朝からうるせぇ。騒ぐんならどっか行け。」

騒がしさに耳を塞ぐと、響は嫌そうに顔をしかめた。こんな奴だけど、かれこれ9年の付き合いになる。つまり、小1からお互いを知っているのだ。





「はー……紫温は冷たい。前から思ってたけど冷たい。おいら拗ねちゃうから!!」

響はそう言ったかと思うと、口に両手を当てて、メガホンのようにして叫んだ。










「皆さーん!!こいつは超冷血人間でーす!!」

途端に何人もの生徒が振り向く。俺は慌てて響の口を手で塞いだ。





「アホか!!お前いい加減にしろっ!!」

「えー?だって、紫温がおいらに対して冷たいからじゃん!おいらを邪険に扱うとこうなるってこと、分かって頂けました?」



ニヤリと笑う響。本当に、仕方のない奴だ。










「へいへい……じゃあ、教室行こうぜ。途中まで一緒なんだし。」

俺が言うと響は、大きく頷いて笑った。















……何だかんだで、こいつとの漫才みたいな会話を楽しんでいる自分に気が付いた。





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あきゅろす。
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