COLORFAST DAYS
笑顔が素敵な店長さん
「店長ー!友達連れてきました!!」

一際嬉しそうなレオの声が響く。すると、奥のキッチンから若い男性が顔を覗かせた。肩に付かない程度の黒髪にお洒落なペイズリー柄の灰色のバンダナを巻き、厨房服がよく似合っている。丸い目が、何処か彼を幼く見せていた。





「おぉ、レオの友達かぁ!初めまして!!あ、そっちの子は茉莉ちゃんだね?この前来てくれた…」

彼の言葉に、茉莉はペコリと頭を下げた。それを見てニコッと笑い、彼は俺と響に視線を移した。





「おや、二人の彼氏?どっちがどっちのだよー?」

面白そうに言う彼に、レオが途端に叫んだ。



「彼氏じゃないから!瞬さん、前に私が弟連れてきた時もそう言いましたよね!?」

「ごめんごめん。レオの弟しっかりして大人っぽかったからなぁ……よく考えたら、レオに似て要領良かったな!また店の手伝い頼むって言っといてくれよ。中学生だからバイト代はやれないけど、お詫びに飯でも奢るし。」



瞬さん、と呼ばれた彼はにこやかに笑い、俺と響に「宜しくね」と言った。





「僕は伊崎瞬。一応このカフェの店長だけど、レオの方が仕事は出来るから。小さくて何にもない店だけど、くつろいで行ってね!」

瞬さんは優しい笑顔を向けて、自己紹介をしてくれた。俺達も簡単に挨拶し、一番隅のテーブルに着いた。レオはエプロンを付けて、いそいそと厨房へ入って行った。





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あきゅろす。
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