COLORFAST DAYS
感心
「……紫温の発音って、癖がなくて綺麗よね。」
「……え?」
唐突な言葉に、俺は思わず聞き返した。すると、レオがすかさず言った。
「私も思った!!紫温の英語、頭にスーッて入ってくるよねっ!!紫温のお母さんって、英語系の仕事してたりする?」
「あぁ……母親は通訳士だけど。父親の方も、両親が元ANAの職員だったらしいから英会話は得意なんだってさ。」
俺が言うと、レオと茉莉は途端に目を輝かせた。
「……凄いっ!凄いよね茉莉!!」
「うん……だから発音が綺麗なのね。小さい頃から英語に関わってたんだ。」
二人は感心したように、うんうんと頷きながら言った。
「いや……お前らも十分凄いと思うけど…」
俺の呟きは、二人がキャーキャーと騒ぐ声にかき消された。
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