COLORFAST DAYS
出陣!!
 『ライムライト』は、居るのが嫌になるくらい込み合っていた。クリスマスパーティーをしたいからということでテーブル席を貸し切った組も居て、店内はとても賑やかだ。BGMは瞬さんがクリスマスソングにしていて、今は『清しこの夜』が流れている。



「戦場って本当だったんですね……清しこの夜じゃなくて“忙しこの夜”だし。」

「ハハハ!紫温君面白いこと言うねぇ。あと30分だから頑張ろう!」



 閉店の9時が近付くにつれて客足が途絶えるかと思いきや、今日だけは特別らしい。次から次へと人がやってきて、瞬さん曰く「今日は貸し切り組が12時までパーティーやりそうだなぁ」だとか。

 俺達バイトは定時に帰って良いと言われ、申し訳ないから10時くらいまで手伝うと伝えたのだが、「高校生は帰って早く寝なさい!」とのこと。俺達が帰った後はその一組だけを残して営業するということなので、瞬さんの言葉に甘えることにした。



「紫温、顔が疲れてるよ。スマイルスマイル!」

「お前こそ、さっき『帰りたい……』ってボソッと言ってたじゃん。」

「い、言ってないよ!瞬さん、今の嘘だからね!?紫温の嘘だからね!?」



 レオの慌てぶりを見て、瞬さんはまたまた大笑い。レオは悔しそうに俺を睨み付けた後、客に呼ばれ、笑顔を浮かべてオーダーを取り始めた。


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あきゅろす。
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