PURPLE DAYS
51
「……涼ちゃん、大丈夫だった?固まってるから何かと思っちゃったよ……懲りないねぇ、あの人も。まだアタックされてるんでしょ?」



 みのりちゃん達が言ってたよ、と明日美ちゃん。その瞳が、心配そうにあたしを見つめている。

 噂好きのみのりちゃんの情報によると、高木君には彼女が居るらしいのに。あの人、実は遊び人なのかな……それにしても、人妻にまで手を出すのは、人間としていかがなものだろうか。



「うん、大丈夫。ありがとね、明日美ちゃん。」



 引っ張ってくれなかったら、どうなってたか分からなかった。そう続けた後、大きめの溜め息が洩れた。

 食堂を見回すと、運良く空いている席を発見。腰を下ろしたら、明日美ちゃんもその向かい側に腰かける。



「涼ちゃん、日に日に元気がなくなってくから心配だなぁ……エミさん達も心配してたよ?休日くらいはゆっくり休んでよね!」



 旦那様に癒してもらいなよ、と言って笑う明日美ちゃん。みんなに心配されていると思うと、有難いと同時にとても申し訳なかった。




「……うん、ありがとう。朱希が何とかするって言ってくれたし、大丈夫だと思う。心配要らないからね。」

「ほんと?でも、旦那様が何とかしてくれるんなら安心か。心強いね!」



 明日美ちゃんはそう言って、「今日は何食べよっかー?」とメニューを開く。あたしにも見えるように、横向きに置いてくれた。

 本日は、二人揃ってパスタランチを注文。ここのパスタは種類が豊富な上に、凄くおいしいんだよね。明日美ちゃんはミートソース、あたしはカルボナーラを注文、セットのサラダとコンソメスープも、おいしく頂いた。


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