PURPLE DAYS
君には内緒で。
──…そして、彼女が泉野高校を去った数日後。涼が特別講師として来校した。



…余計なおまけ付きだけどね。










運よく授業が入ってなかった俺は、涼とそのおまけが講義をしているのを、こっそりと死角から見守ることにした。





「…えーっと、じゃあまずは自己紹介をさせて下さい。あたしの隣に居る彼が高木君です。」

涼に言われて、高木という奴が自己紹介を始める。





「今紹介して貰った高木です!仕事は主に会議通訳をしてます。一応こちらの早川さんより一年先輩なんですけど、仕事は彼女の方ができるんで、分からない事は彼女に聞いて下さい。」

奴の言葉に、講義を聞いている3年生達が歓声混じりに拍手をした。





「…えっ!?ちょっと何言ってんの!!専門分野の違いのせいで能率が変わるだけですから、皆さん鵜呑みにしない様に!!!」

涼が高木をジトッと見ると、奴は悪びれた様子もなく笑っていた。



それに呆れたのか、涼も微笑を浮かべていた。





「えっと、今名前を出して貰いましたが、早川と申します!主な仕事はイベントの司会です。今日は宜しくお願いします!」

涼が言ったあと、パチパチと拍手が聞こえた。







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