PURPLE DAYS
到着
──…ライブ会場である大きなホールに着いた。受付後に指定された席に着いて、全体をぐるりと見回してみた。



ステージにはカラフルな照明がゆっくりと動いていて、閉じられた幕を照らしている。

あの向こうに居るんだ……そう思ったけど、中々実感が湧かない。




お客さんは10代の子ばかりかと思っていたけど、あたしと年が変わらない人も沢山居た。孫と一緒に来ているおばあちゃんも見掛けて、思わず笑顔になった。





「…緊張する?」

隣で朱希が微笑しながら言う。



「ん……ちょっとだけね。こんな大きいライブ初めてだもん!学園祭のライブ位しか経験なかったし……でも凄く楽しみ♪」





「…そっか。今日は嫌な事忘れて、楽しんで帰ろうな!」



…朱希がそう言って笑った、その時だった。







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