PURPLE DAYS
思わぬプレゼント
「…あ、そうだ。今日は涼にプレゼントがあるんだよね。」
「…え?何なに?」
「まぁ待てって…」
朱希は言いながら、鞄の中に手を入れた。そして、二枚のチケットらしきものを取り出した。
「職場の先輩が、行けなくなったからって譲ってくれたんだよね。
前にお前の話になった時に涼が織春が好きって言ったら、先輩もだって言ったんだよな。涼の事覚えててくれたみたいだよ。」
朱希は、にっこりと笑って言った。
「……えー!?織春のライブ行けるの!!?」
朱希の手元には、確かに二人分のライブチケット。朱希はそれをひらひらさせながら言った。
「今度の日曜、予定空けとけよ?」
「……うん!!やったー!!すっごい楽しみっ♪待っててね!今すぐご飯作るから!!」
「はいはい……たまには手伝おうか?」
朱希はそう言って、フッと笑った。
「…うん、お願いします!」
──…そして、あっという間に日曜になった。
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