PURPLE DAYS
君を思うとき
「……先生、絶対分かってるでしょ?わざとらしいですよ?」
意地悪く言うと、彼はクスクス笑った。
「ごめんごめん……多分あれでしょ?奥さん絡み。」
「よく分かりましたね?まぁ……この包み見たら分かるか。」
受け取った時の涼を思いながら、包みをそっと撫でる。驚くのかな。それとも泣いて喜ぶのだろうか。涼ならどっちもやりかねないと思うと、頬が緩んできてしまう。
「喜んでくれると良いね。あ、時間大丈夫?」
川田先生の言葉に時計を見ると、そろそろ良い時間だった。荷物をまとめて席を立つ。
「じゃあ俺、そろそろ帰りますね。また明日!」
「うん、また明日。結果報告宜しくね〜?」
ヒラヒラと手を振る川田先生に、片手を振って言葉に代えた。
[*←前][次→#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!