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白蘭×男主


僕の上司はなんか人間の皮を被ったロボットみたいな人だ。きっとエネルギーはマシュマロでニコニコしてるのはバレないように必死なんだと思う。現に顔を崩した事がない。ある意味ポーカーフェイス、そんな僕はその上司のお世話係りみたいな者だ。

まぁそれもあの上司からすればどうでもいい事なんだろう。ただ僕は上司の言うことを聞いて動いてればいいんだ



「(でもそれも………)」

「つまらないねぇ」
自分の言いたい事を言われて驚くもその口調で誰だかわかった


「白蘭さん、この資料にサインを」
「ねぇ翠ちゃん面白い事してよ」
「仕事優先って毎回言ってますよね?」
眉間にシワを寄せると白蘭はクスクス笑いながら「怖い顔ー」と笑っていた。

「早く書類にサインして下さい、今から正一に渡しに行くんで」
「正ちゃんなら多分こっちに来るよ?」
「前もそんな事言って来なかったじゃないですか」

険しい顔でそう言えば白蘭は愉しそうに笑い「そうだったかなぁ〜」とふにふにのマシュマロを口の中に入れた。



「ねぇ翠ちゃん」
「なんでちゃん付けなんですか?僕男なんですけど」
「んーだって可愛いし君」

「…………あーそうですか」
きっと彼は男好きに違いないと妙な事を思ってしまった。いや顔が引きつった。本当によくわからない上司だ、嘘臭い笑みを浮かべニコニコ笑っている、その面を破がしたいという衝動をかき立てられるがギュギュと眉間にシワを寄せただけで済ませた




「あっ翠ちゃんって希望してた隊があったんだよね?ドコだったの?」
本当に脈絡ないなぁなんて思いながら素直に答えた


「技術開発部隊に入りたかったんです」
「へぇ〜なんで?」
「機械好きだし、スパナさんとも仲良く出来そうだったんで」

「仲良く?」
「なんかマフィアって凄い変わった方が多いんで、ブラックスペルなんてガンマさんの第3部隊くらいしか僕知らないんで…スパナさんの所に行きたかったなぁって」

一番変わってるのは目の前の上司だと思ったがいちいち言う事でもましてや本人に言う事でもない、再び資料に目を通し間違いがないか確かめる



「翠ちゃんってたまに失礼だよね」
「白蘭さんには言われたくないです、それと早く資料にサインを」

ムッとした顔つきで翠は資料にサインをと言う。このやり取りは何度になるだろうか、機嫌が悪い翠は顔つきを変えた白蘭に全く気づかない


「じゃぁ翠ちゃんは今でも彼の所に行きたいんだ?」
「そりゃぁ行きたいですけど、自分にはこの仕事もあるんで」



「行きたいんだ〜?」
「なんですか?さっきから、仕事して下さいよ」
「翠ちゃん」


「なんですか?」
むっすーとした顔で振り向けばその上司は何の感情を含めない顔で笑い口に弧を描いた




「なんか面白くないから絶対にスパナくんの所に行かせてあげない」
「……意味がわからないんですけど」
頭を傾げながら上司を見るがいつもの胡散臭い顔でもなく真剣な顔をしていた。その顔を見るのは初めてで翠は少したじろいだ。


「面白くないなぁ〜」
「もうなんでもいいから、仕事して下さいよ」


はぁとため息をついた。



平行線上の戦い
(なんで気づかないのかな)



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