手紙
帰り道
二人並んで歩いていた帰り道を1人で歩く。
頭の中に駆け巡るのは一緒に過ごした思い出。
閉じた目に浮かんでくるのは優しく見守ってくれた笑顔。
隣から柔らかな笑顔が消えてからは1人じゃ立てなかったこの道。
時間が経ってやっぱり浮かぶのは一人の事だけど、不思議と胸に広がるのは痛みだけじゃない。
温かな思い出と少しの痛みを抱えてここから始めるよ。
もしいつか会えたときに少し強くなった自分を見せたいんだ。
顔を上げて、見える景色を眺めながら足に力をいれる。
小さな気持ちを胸に、大きな一歩を踏み出した。
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