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私の愛にこたえて…
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渋そうな黄緑色の液体。
一本の幸運を報せる物が浮いてた。
 
 
 
夕食後の茶を啜り、縁起が良いなと喜んでいると後ろから声がした。
 
 
 
「とうとう恋人作ったんだって?」
 
「山森、……成雲ですか?」
 
「いや、空さんから聞いた。なかなか格好良くて誠実な良い奴だって、お前がもう少し優しくしてくれたらなぁ…つってたぞ」
 
 
山森はいかにも面白い話しを聞いたという表情で言った。
 
 
 
山森は瀬田の屋敷における料理長。
太ったメタボリック体型の脳天気そうなオッサンだが、シェフとしての腕は一流だ。
 
 
 
「てか、どういう経緯で付き合う事にしたのか知らねーけど、恋人なんか作って大丈夫なのか?少しでも無理があるなら早いとこ別れとけよ?」
 
「別に…、無理なんてどこにも生じていません。第一本気でもありませんし、成雲と少し遊んでいるだけですよ」
 
「んー?よく分かんねーけど…そうか」
 
 
山森は明らかに納得出来ていない顔で頷いた。
 
 
 
「大丈夫ですよ、幸運の女神は私に微笑みかけています」
 
「あ、茶柱…」
 
 
私は山森に湯飲みを突き付け、不敵に微笑んで見せた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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