蒼乃学園生徒会
6
碓氷先生が出て行った後の教室では…
「しぃちゃん!もしあの糞教師に何かされそうになったら、あそこを蹴り上げてでも逃げて来てね!」
「そうだぞ色、大声で叫べ、そしたら俺達が一瞬で助けにいくからな」
と、笑いながらでも目が据わってる有己と、凄く真剣な顔で必死に言う翔。
色は、2人の並々ならぬオーラに驚き一瞬呆けてしまい、固まっていたら有己が肩を揺さぶってくるので、肩に置かれた手に自分の手を重ねその手を肩からはずしながら、ちょっと戸惑いながら返事をした。
「…う、うん。分かった、分かったよ。うん、逃げるよ、うん逃げるから大丈夫だよ。」
色は何が大丈夫なのか、その前に2人が何故そんなにも必死に言ってくるのか分からないまま、とにかく何か返事をしなくっちゃいけない気がしたので、うやむやなまま返事をした。
「そうか、なら良いんだかな…。」
「うん、しぃちゃんが大丈夫って言うなら大丈夫なんだろうけどね…。」
と、何かちょっとテンションが落ちついてきた2人に対して色は、
「(は、え?…イヤ、だから何が大丈夫なんだ?何が…あれ?どうなってるんだ?)」
と、顔には出てないが頭の中でパニックに陥っていた。
「そっかそっかぁ。しぃちゃんがそう言うなら大丈夫だよね?」
「まぁな、意識して気を付けていてくれるだけでも少しは危険は回避できるからな」
そう言って有己と翔の2人は安心して笑った。
「…。(は?だから何が、何が危険何ですか…。)……ハハハッ…そうだよ、大丈夫だよ。心配してくれてありがと。」
色は何の事かさっぱり分からず1人で困惑し、でもそれを聞き出せずにいた。
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