志を受け継ぐ者 第四節 「打開策、か。もう見つけたさ。」 「ほう、いったいどんな策かな? 確認させてくれ。」 リガスは再び剣を逆手に持つ。 バズは腰を落とし、低く構えた。 そして、体中から炎が燃え上がる。 「ハァァ!!」 バズはそのままリガスに突っ込んでいった。 凄まじいスピードで接近してくるバズを、リガスは何とか避けた。 しかし、バズが通り過ぎた場所から炎が吹き出し、爆発した。 リガスは爆発に巻き込まれるが、すぐに体制を立て直した 「正解だ、バズ。」 「あそこまでバカ正直に突っ込まれると、アンタは攻撃を受け流せない。だからといって、避けても最後の爆発がある。」 「フッ、上出来じゃないか。さて、そろそろ最後にするか?」 「俺も同じことを考えていた。」 バズは右の拳を左の掌に合わせて左足を前に出し、右足に体重を預ける。 リガスは剣を上に向けて両足を自分の肩幅程度まで広げ、肩の力を抜いていた。 2人の周りを、それぞれの持つ力が包み込む。 時間が止まっているかの様に、2人は動かない。 そして、静かに時間は動き出した。 [*前へ][次へ#] [戻る] |