小説2 第五節 ――― 皆、元気そうだな。 バズの奴もちゃんとやってるみてえだし… 心配になって来てみたが、問題ねえか。 しかし、まさか死ぬと本当にあの世に行くんだな。 流石に驚いたぜ。 ま、いい加減成仏するか。 「…」 ん? 親父!? お袋も!? 「久しぶりだな。かれこれ10年ぶりか?」 あぁ、あん時はすまなかった… 「良いのさ。あれは仕方のない事だ。」 「そう、あれからずっと見ていたけど。」 そうか… 「さて、お前の生きてきた道とやら、向こうで聞かせてくれないか?」 わかった、滅茶苦茶長えから覚悟しとけ。 「そうか。それは楽しみだ。」 じゃあな、お前ら… ――― 「ん?」 「どうしたの? 二人とも。」 「…いや、何でもない。」 それにしても―― 今日はいい天気だ。 完 [*前へ] [戻る] |