小説2-V 第二節 「やっぱり効くぜ。親父の薬はよ。」 「確か、マテリアルノイド用の治癒薬だったか。」 「俺達の体は地の力で作られてるからな。」 「専用の治療手段が必要というわけか。」 「あぁ。コイツがあれば、傷ついた時になくなった地の力を補給できるってわけだ。」 「地の力を使ってるのに地の力に弱いのか?」 「あのなぁ。地の力を人型にすんのがどんだけムズいかわかってんのか? やっとのことでこの形でバランス取れたのに、そんなとこに地の力余計に加えたらそれが崩れちまうんだよ。」 「なるほど、そういうことか。」 フェリールが海の方を見る。 「ジエル姉さん、大丈夫かな…」 「あぁ。確かに心配だが、俺達にはどうすることもできねえ。」 「うん、信じるしか…」 [*前へ][次へ#] [戻る] |