小説2-V 第三節 「…バズ君。」 「パルムさん…」 そこにパルムがやってきた。 「そうだ、パルムさんも何か話してやってください!!」 「今話しても無駄よ。」 「え?」 「一旦、この子を1人にしておいて。話があるの。」 「は、はい…」 パルムはバズをリビングに連れ、お茶を入れてバズに差し出す。 「話って?」 「えぇ…あの子の事よ。」 「カイクの?」 「…どこから話せば良いかしらね…そうね、貴方と能力の訓練を始めた頃まで遡る必要があるかな。」 「…覚えています。あの頃のカイクは口癖のように“父さんのように強い能力者になるんだ”って、何度も何度も喋っていた。」 「そうよ。あの子はファイストに憧れていた。それは今だって変わらない。」 「今も?」 「えぇ、今も。」 [*前へ][次へ#] [戻る] |