小説1-V
第四節
「俺は台座から伸びてるこのコードの方も気になるけどな。」
台座からやたら太いコードが2本、赤と緑の色の物がそれぞれ台座から出ていた。
「このコードは…?」
「何だろうな…でも、ただの銅像じゃなさそうだ。それより、早くベルムさんを探しに…」
レイ達が歩き出す中、テリナだけがその場から動かない。
「銅像じゃ…ない…」
「え?」
「…」
「テリナ? テリナ!? どうした!?」
テリナの表情が今までに見たことがないほどに引きつり、体も震えていた。
それに気づいたレイ達は、テリナに駆け寄る。
「お父さん…」
「何?」
「これはお父さんの銅像じゃない…お父さんその物…この銅像は、お父さんその物…!!」
「な、何だって!?」
レイ達はその言葉に驚き、銅像の方に目を向けた。
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