小説1-V
第三節
―――
レイ達は山を下り、王宮の方へ向かう。
上から街を見ていたおかげか、道に迷うことなく王宮前の広場に到着できた。
「…!! 本当にベルムさんの…」
銅像は紛れもなく、ベルムの姿をしていた。
剣の様な物を手に持ち、それを高々と上に掲げている。
右の足を前に踏み出す様子は、まるで力強く前へ進もうとしているかのようだった。
「…"導く者の像"…」
「え?」
「この銅像のタイトルだよ。ほら、ここに…」
銅像の台座には、確かに"導く者の像"という文字が彫られていた。
「でもベルムさんの銅像なんて…どうして…」
「わからない…何故奴らはこんな銅像を作ったんだ…でもわかるのは…」
「ベルムさんがこの辺りに居る。そういうことね。」
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