小説1-V
第二節
扉が完全に開ききり、その先の景色が見えるようになる。
「…これは…」
そこにあったのは、とてつもなく大きな街だった。
山の上から見下ろしてみると、街の真ん中には銅像の立つ広場と王宮があった。
「この街のどこかにベルムさんが…」
「いえ、ちょっと待って…あの銅像…」
「ネル?」
ネルが街の中央を見て、何かを発見する。
「…あの銅像の人ってまさか…!!」
「?」
ゼンが双眼鏡を取り出し、銅像を見る。
「べ、ベルムさんの銅像!?」
「何!?」
テリナが真っ先に双眼鏡に手を伸ばす。
「貸して!!」
「あ、ちょ…!!」
「…!! 本当だ…間違いない…!! お父さんの銅像がなんで…!?」
テリナは双眼鏡をゼンに返す。
「行ってみよう。その方が早い。」
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