小説1-V
第六節
高く鋭い金属音が短く響く。
ソイラの左腕のガントレットとサルトの剣が強くぶつかったのだ。
ソイラは両足を広げて踏ん張り、右腕に力を込める。
「デヤァ!!」
ソイラは剣を弾きつつ、右足を一歩踏み出しながら右拳を突き出す。
サルトは体を曲げてそれをソイラから見て右に避ける。
サルトはソイラの死角側から切りかかる。
「くっ…!!」
ソイラは右足を軸に左足で地面を蹴り、そのまま背中越しに左の肘を繰り出した。
しかし、サルトは読んでいたかのように肘打ちを剣の面で受け止める。
「うっ…!!」
肘打ちの衝撃で少し後ろに下がってしまったサルトを見て、ソイラはそのまま畳みかける。
すぐさまサルトに走り、そのまま右足による跳び蹴りを放った。
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