小説1-V
第十節
「でも、攻撃の手は止めないよ!!」
ワスプルは今度は複数の溶岩を鞭の様に操り、先ほどよりさらに激しく溶岩の飛沫を飛ばす。
「分散!! 拡大!!」
ラルスは浮遊する水を辺りに散らし、水の玉を巨大化させた。
溶岩の飛沫は水によって食い止められる。
「コネクト!!」
巨大化した水の玉同士が繋がり、空中に浮遊する大きな水流となった。
「いったい何を…」
ラルスはその水流に飛び込み、流れに乗りながら凄まじいスピードで移動する。
「!?」
ラルスはワスプルに急接近し、水の槍を作って突き立てる。
「くっ…!!」
ワスプルは後ろに跳んで槍を避けた。
「…惜しかったね。」
「そうだね、でも…」
「?」
「強い魔導士ほど、その場から動かないものなんじゃないの?」
「…少しは認めてあげるよ。」
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