小説1-V
第三節
「…こんな場所に戦士なんて居るんでしょうか…?」
サマイルは額の汗を拭う。
「どっちにしても、こんな所に居る奴なんてろくでもない奴に決まって…」
「ろくでもない奴で悪かったね。」
「!?」
洞窟の奥から、魔導書を持った少年が現れた。
「君達? 話に聞いてた戦士達っていうのは。」
「え…じゃあ、アンタが?」
「僕はワスプル。鍵が欲しいなら…もう知ってるよね? 僕と一騎打ちして勝つこと。誰がやるの?」
レイ達の後ろで、ある人物が素早く手を挙げる。
「はい、私やる。」
名乗り出たのはラルスだった。
「お姉さんが相手ね。オッケー、わかった。もしかして魔導士?」
「そうだよ。」
「へぇ、じゃあ魔導士同士の戦いか。」
ラルスとワスプルは魔導書を開き、構える。
「ラルス=ミューラ。よろしくお願いします!!」
「ワスプル=カーライナ。いくよ!!」
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