小説1-V
第二節
レイ達は臆することなく洞窟を進んでいく。
先頭のレイが複数の光を仲間達の周りに浮遊させ、明かりを確保する。
洞窟その物は何の変哲もなく、歩きにくいような構造もしていない。
「…何か、暑くない?」
ゼンが言う通り、洞窟の内部が妙に暑いのである。
「確かに…」
しかも、その暑さは奥に進むほどに強くなっていく。
「おい、あそこ…」
洞窟の少し奥から赤い光が見える。
「これは…!?」
少し進むと、暑さの原因を発見した。
洞窟内に溶岩が流れているのである。
「…暑いわけだ。」
「クソッタレ、暑いのは苦手なんだ。」
「大丈夫か? レイド。」
「俺よりフレイヤの方が心配だ。氷の力を纏わせてはいるが…気休め程度にしかならねえな。」
フレイヤはレイドの頭に乗っかり、舌を出しながらへばっている。
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