小説1-V
第二節
滝の音がかなり近くなる頃、川幅はかなり大きくなっており、それに伴って森は川の左右に分かれていた。
「音が近いな…そろそろだ。」
「地図を見ても滝はこの辺りには1つしかない。」
「見えてきた、あれだ!!」
川に沿って曲がった方に、大きめの滝が見える。
「おい、滝壺の辺りに誰か居るぞ…」
レイドの言う通り、滝壺にある大きな岩の上で誰かが座禅を組んでいる。
「近くまで行ってみよう。」
レイ達は滝の方にやや急ぎ足で近づく。
近くで見ると、滝壺で滝に打たれていたのは上半身裸で丸坊主の男だった。
筋骨隆々で体格が良く、両腕の下腕に金属製の手甲を装着している。
「来たか!!」
「!?」
男は閉じていた目を突然開け、同時に滝の水が弾け飛んだ。
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