[携帯モード] [URL送信]

小説1-V
第二節
「けどよ、南に出る道がねえんなら、あそこに行くしかねえよなぁ?」

「そりゃあ…ガァンさんの言う通りだとは思うけどさ…」

「決まりだな。早速行こうぜ。」



少し道に傾斜がかかる頃には、霊峰のほぼ全貌が見えるようになっていた。

川は霊峰に向かって流れ、やや強めの風が吹き乱れる。

雨が降っており、地鳴りが響く中、山の頂を見つめれば煮えるような赤い地が見える。

「さっきからチラチラ見えるんだが…溶岩が見える。」

雲が覆い被さっている為に辺りは薄暗い。



「ますます不気味な山だぜ…」

「…でも、何でかな…もう少しここに居たい気がする。」

「はぁ? おいおいレイ〜!! 何言っちゃってんだよ!!」

「悪い…自分が馬鹿げた事言ってるのはわかってるんだけどさ…」

[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!