小説1-V
第一節
ジョウの死を弔い、心に深い傷を負ったレイ一行。
銀の騎士を倒し、国有地の施設にも痛手を与えた一行は、悲しみを背負いながらも前に進む。
ペブルドラゴンが一通り暴れ、施設は機能しないほどに破壊されてしまった。
「向かってきた戦士は全員打倒、職員は皆逃げたか。」
「もうここは大丈夫だな。」
夕日で赤く染まるペブルドラゴンが、勝利を祝うかのように天に咆哮する。
「では、そろそろ行きましょう。」
満足げなペブルドラゴンは光と共に消えていった。
「…」
瓦礫の上に立つレイは、夕日を眺めていた。
赤く染まる西の空が綺麗でありながらもどこか悲しげで、眩しく照らす夕日の光は何故か切なく感じた。
「レイ、行きましょ。」
「…あぁ。」
レイは振り返り、仲間達と共に南東の方向へ施設跡地から出た。
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