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小説1-V
第二十節
「ハッ!!」



「うぐっ…おぉ…!!」

氷狼牙の刃は身につけた鎧諸共、銀の騎士を切る。

しかし、銀の騎士は氷狼牙に当たる直前で体を僅かに曲げ、直撃だけは回避していた。



「クレイデーモン!!」

サマイルが合図すると、クレイデーモンは手持ちの武器全てを銀の騎士に向ける。

「くっ…!!」

両方の大鎌が銀の騎士に迫る。



「!?」

しかし大鎌は銀の騎士には当たらず、銀の騎士の背後の地面に水平気味に突き刺さる。

さらに銀の騎士の前方を、交差させた槍を地面に突き刺すことで塞ぐ。



(囲まれた…!?)

銀の騎士はそんな状況でも冷静に考える。



(いや、真上なら誰も居ない筈…!?)

「逃がさねえ!!」

ガァンが上から奇襲を仕掛けていた。

ガァンの巨大化した斧と銀の騎士の剣がぶつかり合う。

「逃げ場はねえ!! デスマッチと洒落込もうぜ!!」

「貴様…あの時の!!」

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