小説1-V
第四節
「お前が銀の騎士か。」
「!?」
フロールの背後の暗闇から槍を持った男が突如現れた。
「…!!」
クロウだ。
「お前は…!?」
「友の無念を晴らさせてもらう。」
(何だと…? 何だコイツは…)
銀の騎士はクロウから何も感じ取ることができなかった。
目の前に居る男は槍を持ち、態度からしてこちらに敵意を持っている筈だ。
それなら、それ相応の相手の気持ちや力を感じ取ることができる。
銀の騎士ほどの手練れならばそれは造作もないことだ。
しかし、彼からは“何も感じない”のである。
「友の無念だと…?」
「…」
クロウは無言のまま、全てを見透かすかのように銀の騎士を睨む。
「…!?」
その時、銀の騎士は初めてクロウの力を感じた。
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