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小説1-V
第四節
「ベルム殿はここにも居ない、か…」

「と、なると…サードに居るということになるな。」

「そうだな。その可能性が高いか。」



現在、夕方間近の時刻となっている。

「なぁ、今日はこのまま山脈を越えちまおうぜ。」

「そうね。そっちの方も気になるし、あの程度の山ならすぐに越えられるでしょ。」



テリナが山の方を見つめて一言零す。

「あの、程度…?」

それなりに高さがあり、遠くから見る限りでは道らしい道も確認できない。



「天山を登りきった後だからな。あの位の山なんざ屁でもねえぜ。」

「そっかぁ…」





―――

レイ達は山脈の向こうを目指し、せかせかと足早に山を登っていく。



本土大陸側最高峰の山“天山”を制覇したレイ達にとっては、この程度の登山は楽なものだった。

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