小説1-V
第四節
「噂に名高い“銀の騎士”…どれほどの腕か…試させてもらう!!」
槍を持った戦士は銀の騎士に向かって走る。
「ハッ!!」
槍の先端を銀の騎士の首目掛けて突き出す。
「…!!」
銀の騎士は剣で槍を下から弾き、狙いを逸らした。
銀の騎士はそのまま戦士に袈裟切りを繰り出す。
戦士は慌てず後ろに跳んで避け、一度距離を離した。
槍のリーチを生かすように、戦士は一定の距離を保ちながら、鎧に包まれた体への数少ない弱点である関節部分を中心に攻撃していく。
しかし、銀の騎士も慌てることなく、攻撃を捌いて反撃する。
そしてそれを戦士は後ろに跳んで避ける。
この流れがしばらく続き、コロシアムは奇妙な緊張感に包まれていた。
「銀の騎士は攻撃を仕掛けないね。」
「あぁ。様子見ってとこか。」
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